必死になって勉強する

単位がヤバくなった経済学部生の、必死になって勉強する記録。教科書を読んでそのレジュメを作ることが至上命題。

ESの書き方みたいなもの

忙しすぎて書けていなかったので、このところ就活をしていて感じたことを書こうかと。

今日は、ESについて。

友人数人からESについて相談を受けたので、私が彼らのESを見て思った感想を書いておこうと思う。文章に書き慣れていない大学生だとよくやりがちなミス(私自身、2年の頃NPOでさんざんミスをした)だから、他の方の参考になるのではないかと考える。

ESについて、多くの人は「what」「how」を書いて終わっている。つまり、質問に答えて終了しているのである。だが、ESを読む人はそこが聞きたいのではない。なぜその「what」をやろうと思ったのか、つまり「why」の部分を聞きたいと思っているのである。

自分は「先陣きって人が嫌がることもやれる性格[what]」という自己PRをしたいとする。そのためのエピソードとして、「サークル活動で、みんなのメールの返信が早くなるような施策を打った[how]」というものを入れたとする。そしてそのことについて事細かに説明を加える。ESで落っこちてしまう人は、ここで終わっていることが多い。

まず前提として、ESにはその人の「考え方」や「価値観」が現れている必要があると思う。でないと、ESの意味を果たさないからである。正直何をやったか、というのはよほどすごい実績がないと(かなりデカいビジネスコンテストで優勝した、とか)注目されないのである。

したがって私を含め、まともに大きな実績や業績を持たない一般人がとるべき戦略は、いかに読み手を、「動機」の部分で動かすかということになる。つまり、その行動を起こそうと思った(美しい)理由で読み手の心をつかむ必要が出てくるのである。

であるから、我々は必ずESに”why”を書く必要が出てくる。

what、why、howの整理

自己PRでサークルについてアピールしたい人の例を、whyの部分も加えて整理すると、以下のようになる。

  • what[あなたは何なのか]: 必要だと思うことは、たとえ人の嫌がることでも先陣を切ってやれる性格
  • how[何なのかを根拠付けるエピソード、どうしたのか]: サークル活動で、みんなのメールの返信が早くなるような施策を打った
  • why[なぜ、その行動を取ろうと思ったのか]: メールの返信が遅いことは、サークルのみんなが困っていた。しかし、現実は誰もそれを改善しようと思わず、ならば自分がやったほうが早いと考えたから。

whatは、読めばわかるフレーズにする必要がある。だから、最も具体的に書かれる必要がある。whatの具体性については重々チェックするようにしたい。

howについては、詳しいことは面接で、というスタンスでよいと思う。自分がESを読む側だったとして、やったことを事細かに説明されるのはどう感じるだろうか?「そこが知りたいんじゃねーよ」という気分になるはずである。あと、howが長い文章は、基本的に何がいいたいかよくわからない。

しかし、このhowでは内容が薄いので、「施策」として時系列で何をやったかということ、その反響を書くべきかもしれない。howについてはその行動の合理性を客観的に担保できるか、が勝負になるだろう。だから、他人から何か評価をもらったのであれば、ぜひ書くとよい。

なお、whyの事実関係ついてだが、その当時、なぜ自分がそうするのかを考えながらやった人はほとんどいないと思う。したがって、完全な事実とは言いがたい。しかし後付で構わないから、そのときのことを思い出して書くことが重要である。なぜなら、whyはあなたの性格を真に表すものとなりやすいからである。ぜひ、自分の深層心理を探って欲しい。

(もちろん、これは私の経験でもなんでもなく、適当にでっちあげたストーリーだから、多少論理的に破綻しているかもしれない。)

PREP法で文章を再構成する

さて、これらの各要素を書く順番だが、いくつか方法がある。代表的な書き方は、PREP法と呼ばれるものである。この方法は一言で言えば、「結論を書いて、それをしようと思った理由を書き、裏付けとなる例やエピソードを書き、最後に再び結論を書く」という方法である。

PREP法

  1. Point
  2. Reason
  3. Example
  4. Point

の順で、物事を記述する方法

ビジネスの現場で求められる力のひとつに、ポイントを整理した上で結論から述べて発言する、というものがある*1。間違っても起承転結でESを書いてはならない。ESを読んでくれる人は超特急であることが多いと聞く。超特急で見ないと、大量にやってくるESをとても捌き切れないからである。したがって、必ず結論から述べなければならない。

 PREP法にwhat、why、howを当てはめると、次のような順番で書けばよいことになる。

  1. Point = what
  2. Reason = why
  3. Example = how
  4. Point = what

最後の4番目のwhatは、そのまま書いたのでは面白みに欠けるので、多少変形して「御社でこの力を活かしたいです!」みたいなことを書くといいかもしれない。

ESで困っている方は、ぜひ使ってみてください。私はまだESを大手にほとんど出していないので、大手で通用するかはわかりません。しかし、今のところESで落ちた企業は一つもないので、多少合理的な書き方なのだと思います。

*1:就活の説明会で出会った学生の8割〜9割は、このことが頭にないのだろうか、質問がとても冗長であると感じる。これは指摘しておかねばなるまいが、ああいった長い質問は他人の時間を奪っていることを自覚すべきだと勝手に思っている。